相手の立場に立つ

自分が顧客の立場、商品やサービスを買う立場になってみると

「なかなか顧客の立場には立ってくれないものだなぁ〜」

と感じることが時々あります。

 

自宅のリフォーム時のエピソードです。

2階のリビングに大型の冷蔵庫を置きたいことを営業担当に伝え

設置場所などについて相談しながら決めたのですが、

搬入のことをすっかり忘れていました。

気になってこちらから確認すると

「あっ、そうですね。階段から2階へは搬入できませんね」

「えっ、それは困るよ」

「すみません。以前もこのようなケースがありまして」

「じゃあその方はどうしたの?」

「冷蔵庫のサイズを小さくされました」

「はぁ?・・・・・(早く言ってよ)」

こちらが言ったことに対応しているだけで、

その先のことまで考えてくれなかったのです。

 

会社の中でも、相手の立場に立つことはできていないものです。

上司部下のコミュニケーションにおいては

「分かっているよ。お前の立場も分かる」と

部下の状況をしっかり聞かずに言ってしまったり、

「こんなこと悩んでいるんじゃないのか」と

勝手に解釈してアドバイスをしたり、

部下は内心「全然立場に立ってくれない・・・」と思っています。

部下に関心を持つ姿勢はとても良いのですが、

相手の立場に立っていません。

 

立場に立つつもりでも、端から客観的に察したり、

こちらの勝手な価値判断で決めつけてしまうものなのです。

 

と言う私も以前はそうでした。

 

『相手の立場に立つ』ことは今の仕事の基本動作です。

それは

・相手の置かれた現実状況をできる限り掴んで

・自分だったらどう感じ考えるかをイマジネーションして

・感じたことを率直に表現する

というものです。

 

この基本を教わった時、

自分が相手のことを”分かったつもり”で済ませてきたことに気づきました。

営業課長時代の部下に申し訳なかったなと反省しました。

部下とのコミュニケーションは多かった方ですし、

人に対するセンスはあった方なので、

部下のことは良く分かっていると思い込んでいたのです。

おそらく、部下たちは場面場面で「分かっちゃいないな〜

立場に立ってくれないな〜」と思っていたはずです。

 

しかし、部下との時間は取り戻せません。

それから家族とのコミュニケーションを改めました。

 

家族はそれぞれどのような現実状況に置かれているんだろう

今日は何があったのだろう。何か変化があったのだろうか

その現実状況で何を感じ考えているのだろう

というようなことを考えるようになりました。

 

今でも覚えているシーンがあります。

 

ある日家内から

「今週の土曜日天気は良いのかしら?」と聞かれました。

以前の自分だったら

「良いんじゃない。天気予報は・・・」と答えるところでした。

しかしそこで“何かのメッセージだろうな、何がしたいのかな”と

相手の立場で考えて

「今度の土曜日何があったっけ?どこか行きたいところがあるの?」

と聞き直しました。

すると「忙しそうだから言い出せなかったんだけど、実は・・・」と

用件を話してくれました。

彼女の方が私の立場に立ってくれていたのです。

その会話の後

「最近のあなた、ちゃんと人の話を聴いてくれるようになったね」と

家内から褒められました。

 

お恥ずかしい話です。

いかにそれまでが適当なコミュニケーションだったことか。

 

今も研修等で相手の立場に立って感じ考えることの大切さを

私の失敗談を含めて受講者の方々に伝えています。

 

『相手の立場に立つ』という誰もが知っている言葉ですが、

コミュニケーションの核心であり、深い言葉です。

このブログでもこれからも時折触れて行きたいと思います。