ブログ 2022.12.28
事実と価値判断を分ける

コメンテーターが出てくる情報番組は随分前から見なくなりました。

情報を知るよりも、その人達の意見を聞いていることになるからです。

ネットのニュースはタイムリーに入って便利なので

ちょくちょく見てはいますが、

書いている記者の意見に振り回されないように注意しています。

 

そもそも情報には事実と発信者の意見・価値判断が混ざっているものです。

『ファクトフルネス』というベストセラーが数年前に出版されていました。

人は色々な思い込みで生きている(10の思い込み)という内容です。

 

人と人のコミュニケーションでは顕著です。

会社の会議、最初はある事・事実から始まりますが、

議論が進むにつれて、事実はどこかへ行き、参加者の価値判断だらけ

「良い/悪い」「好きだ/嫌いだ」などの価値論争が続きます。

会議が盛り上がる為に、多少そういう場面も必要なのですが、

価値論争ばかりでは、会議の生産性は悪く何も決まりません。

 

部下からの報告も、事実と価値判断がごちゃごちゃになっています。

「大変です。大変です。どうしましょう」と

血相を変えて相談に来るメンバーがいますが、

何が起きているのか、事実がさっぱり分からないことがよくあります。

そんな時は、「とにかく起こった事をはっきりさせよう」と言って

ホワイトボードに、いつ何処で何が起きたのかを書き出して、

その事実を見せて「君はどうする」と問うと

「分かりました!こうします」と自分で解を出すことが殆どでした。

 

今の仕事を始めた修行時代に師匠から言われたことは

『事実と価値判断を分けよ』ということです。

自分にとっては目から鱗だったのですが、

そこから、人の話や会議を見る見方が変わりました。

 

そしてこれはコミュニケーションエンジニアリング

という仕事の大原則でもあります。

人はそれほど器用でなく、自分では制御が出来ないもの。

事実と価値判断を分け、事実の共有度を上げることで、

会議の生産性は上がり意思決定は進みます。

自分自身のことで言うと、

私も経験と年齢を重ね、自分の価値基準が出来上がっています。

その価値基準が先に、もしくは強く出過ぎてしまうことで、

事実を見誤ることや、他人と無意味な価値論争を起こさぬように、

頭の隅にいつも『事実と価値判断を分ける』という言葉を置いています。